プラグインの開発環境を整える

この記事ではプラグインを作るための開発環境の整え方を解説します。

PCの初期状態には開発するためのソフトが入っていないので、そのままでは開発に入ることはできません。 まずは開発に必要なソフトをインストールし、使えるように設定しましょう。

何をインストールするのかは、対象となるMinecraftのバージョンによって、少し変わってきます。 ここでは混乱を避けるため、OSはWindowsで、Minecraftは最新バージョンに限定して話を進めていきます。現在Macユーザー向けには書かれていません。

プラグイン開発に必要なソフトは次の通りです。

  • Minecraft Java Edition
  • VS Code
  • JDK
  • Maven

これらを、ひとつずつ解説してきます。

Minecraft Java Editionをインストールする

いわゆるJava版のMinecraftのことで、こちらのマインクラフト公式サイト から購入できるエディションです。

内容は同じMinecraftですが、Bedrock版とはまったく別のソフトになります。 今回開発を進めていくプラグインは、このJava版でしか動かせないので、持っていない場合はこちらを購入してインストールしてください。

このMinecraft本体以外はすべて無料で使うことができます。

Visual Studio Codeをインストールする

プログラミングをするためには、開発を助けてくれるプログラミング用のエディターが必要です。

エディターには様々な種類がありますが、このサイトでは、近年最も人気のあるVisual (ヴィジュアル) Studio (スタジオ) Code (コード) (VS Code (ヴィエスコード))」のインストールとその設定について解説します。

VS Codeは初期状態では基本機能しか使うことができず、拡張機能によって使えるプログラミング言語を増やしていく形式になっています。 すでに公式から、今回必要な拡張機能を含んだインストーラーが公開されているので、こちらを使うことにしましょう。 これを使うことで、必要なソフトのインストールと設定の一部を省略できます。

次のページからインストーラーをダウンロードして、指示にしたがってインストールしてください。

標準のインストーラーを使った方は再インストールするか、次の「すでにVS Codeが入っている場合」の設定を併せて行ってください。

表示を日本語に設定する

VS Codeは初期状態では英語表示です。 日本語設定は拡張機能として公式に用意されているのでこれをインストールします。

OSが日本語環境なら、VS Codeを最初に開いたとき、この日本語化の拡張機能をインストールするか聞かれるので、そのまま入れておきましょう。

邪魔になったら削除して英語に戻すこともできます。

vscode-japanese.png

この拡張機能は手動で入れることもできます。

  1. Ctrl + Shift + Xで拡張機能枠を開きます
  2. 検索欄に「japasese」と入れて検索します。
  3. 「Japanese Language Pack for Visual Studio Code」という拡張機能をインストールします。
  4. これをインストールしたあとVS Codeを開き直すと日本語になっています。

すでにVS Codeが入っている場合

Java開発用の設定をする

通常のVS CodeにはJava開発用の機能が入っていないので、拡張機能をインストールします。

Ctrl + Shift + Xで拡張機能を開き、「Extension Pack for Java」をインストールしてください。
extension_java.png

この拡張機能ひとつで、Java開発に必要な複数の拡張機能が同時にインストールされます。

JDK(Java Development Kit)

Javaというプログラミング言語の開発機能をインストールします。 (Java版のJavaというのは、このプログラミング言語のことです。) Javaを動かす機能自体は標準で入っていますが、開発用の機能は含まれていません。 これをダウンロードしてインストールしましょう。

「Windows x64 MSI Installer」をダウンロードしてください。 末尾の細かいバージョンはダウンロード時期によって異なります。

download_jdk17.png

次にダウンロードしたファイルをダブルクリックで開き、表示された指示に従ってインストールしてください。

Maven

Maven (メイヴェン)とはJavaの開発で使うプロジェクト管理ソフトのことです。 これは開発中に行う様々な手順を自動化してくれます。 これも併せてインストールしましょう。

「Binary zip archive」をダウンロードしてください。
maven_download.png

このファイルはインストーラーではないので、自分でインストールする必要があります。

ダウンロードしたファイルを展開 すると「apache-maven-3.8.3」という名前のフォルダーが現れます。

今回はこのフォルダーを「ドキュメント」の位置に置いて進めます。

次に、このファイルを使えるようにするための設定をします。(「パスを通す」と言います)

Windowsの検索欄から「環境変数」と入力して、「環境変数を編集」を選んでください。
environment_variables.png

次に、ユーザー環境変数から「Path」を選択して「編集」を選びます。

environment_variables2.png
「新規」を押したあと、そのまま「参照」を押してフォルダー選択画面を開きます。
environment_variables3.png
さきほど設置したフォルダーの中の「binフォルダー」を選んでください。
environment_variables4.png

これでMavenのインストールは完了です。

以上で、プラグイン開発に必要なソフトのインストールは終わりです。

参考

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【PaperMC】自分のPCでサーバーを動かす